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ピアノ販売店の役割

みんなのピアノ選びから抜粋

ピアノ販売に携わる人間に求められる役割とは何なのか?魯迅先生の料理観と共に考えてみましょう!

料理のよしあしは、まず材料のよしあしいかんによる。
材料の選択次第である。 だから、材料の眼利きが肝心である。これは今まであまりいわれなかったが、従来の料理論のエアポケットだ。 
『魯山人の食卓』(グルメ文庫)~味覚馬鹿~より

ピアノ選びにとりましても、この目利きの部分がエアポケットになっています。メーカーの現状でもご説明したように、ピアノは個体差が存在する特殊な製品です。

とりわけグランドピアノやヨーロッパ製ピアノといった高級なピアノを検討する場合、そのお客様に最良の一台を選んで届けるのは販売店の責務といって良いでしょう。



楽器のよしあしについても、価格やブランドで選んでおけば安心という訳ではありません。

1000万円の価値を見出せないピアノ、100万円でも値打ちだと思えるピアノ、それを見分けるためには、魯山人が言うところの心の目、数多い経験の目が問われます。 

専門的な判断が難しいユーザーのために良質なピアノを厳選して提供すること。安く売ることよりも、そうした真摯な姿勢こそが本来の顧客サービスではないでしょうか。

 店頭接客を方々で観察していますと、その楽器固有の特長、音楽性が語られるよりも、「どのように作られた」とか「何で作られている」といった商品紹介に偏っている気がします。

日頃ピアノを弾いたり聴いたりする習慣のない営業マンにありがちな説明ですね。
 
知識や持論について熱弁をふるっても、本人の感動や経験に基づいた言葉が無ければ、意識レベルの高いピアノファンからしてみると、話の内容がどことなく浅薄に感じてしまうもの。 

ピアノの魅力と価値を伝えるべきプロにしては余りにお粗末では?と思うときがあります。

一方、ピアノを購入する皆様も、いつの間にか情報や知識の収集が目的化していませんか。

ネットに書き込まれる他人の意見、口コミに判断を求めたくなる心情はよく分かりますが、本当に良いピアノを入手したいなら、試弾を重ねて、自らの感性を磨く努力が必要でしょう。

そのためにも販売店には、もっとピアノに触れられる環境、雰囲気作りを期待したいところです。 

みんなのピアノ選び

 

 

 

株式会社浜松ピアノ 代表取締役社長

植田 信五


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