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同じピアノでも、丁寧な調整で性能が大幅に向上します!

メーカーによる初めての丁寧な調整で評価が上がったシゲル・カワイ
SK-6 奥行き214㎝ ¥4.935.000-(税込) 弊社3Fにて 



いかなるピアノであれ丁寧な調整を行うと性能が大きく向上するということを弊社では常々申し上げていますが、これを大手メーカーとして初めてやったのがカワイ楽器のシゲル・カワイです。

評価されるまで少し時間はかかりましたが、やはり良く調整されたピアノは、少しでもピアノをお弾きになる方には良さがわかってもらえると我が意を得たと思っています。

マーケティング的にも上手くデビューしたシゲル・カワイですが、種を明かせば、今迄にやらなかったこと、つまりメーカーとして初めて丁寧な調整をして世に送り出したので成功したと云えます。

逆説的になりますが、仮にシゲル・カワイよりもっと丁寧な調整を行なえば、別にシゲル・カワイでなく安価なピアノでも性能的には同等かそれ以上の性能を発揮する可能性があるとも云えます。

たとえば同じカワイの竜洋工場で作られている上記のSK-6と同クラディアパソンのDR-500(奥行き211㎝)

シゲル・カワイの¥4.935.000-(税込) に対してディアパソンは¥3.240.000-ですが、ハンマーはドイツレンナー社の高級ハンマー、弦はこれもドイツ製のレスローワイヤーを使い、総1本張りに仕上げていますで、ある意味シゲル・カワイより高級とも云えます。 
弊社3Fにて

ちなみに同じクラスのスタインウェイならB-211 
奥行き211㎝で価格は¥14.580.000-(税込)
弊社3Fにて
 

ファツィオリならF212 奥行き212㎝ 価格は¥1.414.800-(税込)


ペトロフではP210Pasat 奥行き210㎝ 価格は¥6.264.000-(税込)
弊社3Fにて


210㎝クラスのグランドは、一般的にプライベートホールや家庭用では一番大きなピアノとされていますが、これより大きなピアノは、セミ・コンサート、フルコンサート(奥行き270㎝)と呼ばれます。
 
210㎝クラスでお値段を比較すると、高価な方からスタインウェイB-211 ¥14.580.000-(税込)、ファツィオリF212¥1.414.800-(税込)、ペトロフ P210Pasat ¥6.264.000-(税込)シゲル・カワイSK-6 奥行き214㎝ ¥4.935.000-(税込)、DR-500(奥行き211㎝)¥3.240.000-(税込)という価格になります。

ブランド力の違いもありこれだけの価格差がありますが、また個々のピアノが持つ個性や魅力の違いもありますが、丁寧に調整を施すと性能的には、いずれのピアノも魅力的なピアノに仕上がり、少なくとも価格差ほどの性能の差はないと私は考えています。

ピアノの選び方とその問題点

株式会社浜松ピアノ 代表取締役社長

植田 信五


ピアノの外装についてのお話

弊社に展示中の白のピアノ、白もステキですね!

弊社1Fのアップライトピアノコーナー


弊社2Fのグランドピアノコーナー

従来、ピアノと云えば黒の艶出しが一般的でしたが、最近の選択肢は特にアップライトピアノではリビングに似合う木目のピアノが中心です。

木目の代表的なものではマホガニーとウォルナット、それも艶出し(外装を堅いポリ塗料で覆っている)が一般的ですが、ピカピカして嫌という方には艶消しの選択肢もあります。

メーカーや販売側の立場から考えると黒の方が簡単ですが(黒はどれも同じなので)、木目は種類も多く(ウォルナット、マホガニーの他にチェリー、オーク、ビーチ、アルダー等)色目も微妙に違う木目のピアノは、購入者側からは新品のピアノの場合は、多くの木目から自宅の部屋の雰囲気やお好みに合わせて選ぶ楽しみがあります。

高級家具を思わせるRed Elm Briar(赤ニレ玉杢)銘木を外装に使った最高級のファツィオリピアノ、全国に一台しかありませんが、家が一軒建つ程のお値段とか。


種類が多い木目のピアノゆえに、お値段も一般的に黒に比べて高額になる木目のピアノですが、例外的に、もともと少量生産で、しかも、たくさんの種類の木目を中心に製造しているチェコのペトロフピアノの場合は、国産ピアノに近い価格で黒と木目の価格がほぼ同じというメーカーもあります。

もともと木目が中心のペトロフピアノ(弊社1F展示場にて)


ピアノの選び方とその問題点

お薦めブランド ペトロフピアノ

お薦めブランド ファツィオリピアノ

 

株式会社浜松ピアノ 代表取締役社長

植田 信五


残念ながらほとんど知られていない整調の重要性!


 必要な作業時間のイメージ図


 ピアノに調律が必要なことはよく理解されていますが、整調の重要性について理解されている方は、ほとんどおられないように日頃から感じています。

整調とは演奏者の指の細かい動きを、鍵盤を通してロスなく、正しく弦の最適な位置をハンマーで叩くように調整し、鍵盤からハンマーまでの動きを全鍵揃える調整です。

  • ・ネジ締め(アクション・キーフレーム・本体)
  • ・鍵盤(バランス・フロントキーピン)磨き
  • ・鍵盤(バランス・フロントホール)調整
  • ・棚板調整
  • ・鍵盤(白鍵・黒鍵)高さ調整
  • ・弦合わせ(走り・ねじれ・間隔)調整
  • ・サポート合わせ調整
  • ・バックチェック合わせ調整
  • ・ジャック位置(前後・高さ)調整
  • ・鍵盤深さ(沈み量)調整
  • ・ハンマー接近調整
  • ・ハンマードロップ調整
  • ・打弦距離調整
  • ・ハンマーストップ調整
  • ・レペティションスプリング調整
  • ・シフトストップネジ調整
  • ・ダンパーかかり(始動)調整
  • ・ダンパー総あげ調整
  • ・ダンパーストップレール調整
  • ・ソステヌートロッド調整
  • ・各ペダル調整(踏み込み量・遊び)

ちなみに調律の作業時間は1時間~1時間半、整音に必要な作業時間:2時間以上ですが、上記の整調を一通りやるためには手慣れた技術者で3日間(24時間)が必要とされています。

手間がかかる整調作業ですが、やるとやらないでは同じピアノでも性能に雲泥の差がつきます。

ピアノの性能を最大限引き出すための調律とメンテナンス

 

株式会社浜松ピアノ 代表取締役社長

植田 信五


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