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最近のピアノメーカーの生産事情

ピアノは大きく日本製とヨーロッパ製という分け方がありますが、自国の市場規模が縮小した日本やヨーロッパでは、絶対的な生産台数の縮小に伴い1台あたりの生産コストが高くなっています。

また日本やヨーロッパで生産したピアノを世界最大の市場である中国へ輸出すると35%という高い関税(逆輸入はゼロ)を取られるので、中国でピアノを優位(関税ゼロ)に販売するには中国で現地生産する必要があります。

そのようは背景から日本もヨーロッパのメーカーも、一部の高級品を除き主な生産を中国工場で行い(或いは中国メーカーで委託生産)して、中国国内で主にピアノを販売し、残りを中国から半製品や完成品を逆輸入して自社ブランドとして販売しています。


そのような事情から日本製やドイツ製等の表示とは裏腹に、部品はもちろん、大部分の製造工程が中国やインドネシアで作られています。

そのまま最終完成品として逆輸入すれば中国製やインドネシア製の表記になるので、半製品として逆輸入して、最終仕上げを日本やヨーロッパということで、辛うじて日本製やヨーロッパ製のピアノとして販売されているのが今のピアノ業界の実情です。

中国の3番手メーカー ハイルーンの広報誌


ちなみに業界用語でファースト・ライン、セカンド・ライン、サード・ラインという分け方がありますが、本国での生産ラインがファーストライン、本国と他国のハーフがセカンドライン、他国ですべて委託生産されるものがサード・ラインと呼ばれます。

多くの方々がピアノを購入する際の選考基準に悩まれています。

 

株式会社浜松ピアノ 代表取締役社長

植田 信五


ピアノという楽器はイージーオーダーという考え方があります№2

ピアノを考える際にご理解頂きたいことは、最高級ピアノを含めほとんどのピアノが圧倒的な調整不足だということです。

鍵盤、アクション、ダンパーと云った動的なメカニズムの部分にも、主に木やフェルトといった自然素材を多用しているので、必ず個々の部材の伸縮や歪みが出てきます。

この動的なメカニズム全体を、一定の方向性とバランスを保ちながらの、人の手で一つひとつ歪みや伸縮を修正しながら最適に作動するように擦り合せ調整をする必要があります。

弊社の納品前の出荷調整の風景






最適な擦り合せ調整の結果として、はじめて本来の音色や響きはもちろん、各鍵盤のタッチ(重さや深さ)や音色の粒も均一になり、正確な連打やトリルができ、ピアニッシモも気持ち良く正確に出すことが出来るピアノになります。

さらには納入後のメンテナンスで、それらの具合(タッチや音色、響き)を演奏者好みのピアノに仕上げていく必要があります、その意味でピアノという楽器は、既製品ではありますがセミオーダー品とも云えます。

最終的に音色も演奏者の好みに音色の粒を揃えていきます(整音作業)

しかし現状ではスタインウェイのような高額ピアノでも、出荷調整(納品前に販売店、又はメーカーが行う調整)はコストダウンで現状ではほとんど行われず、納入後のメンテナンスも大半が調律だけで済まされています。

ところで納品前に行う出荷調整は、手慣れた技術者でも一通りやるには新品で3日(中古品はその倍以上)かかりますが、効率重視の現代では、メーカーが行う出荷調整は高額なスタインウェイでも最近は5時間に制限されているようですので、他は推して知るべしと云ったところです。

性能のことを大切に考えると、調整不足分は販売店側で納品前に十分な出荷調整(約3日、24時間をかける)を行う必要があるのですが、販売店にはそのような習慣はほとんどなく、故に、精密調整ができる技術者もほとんどいません。 

弊社でピアノを選ぶメリット

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株式会社浜松ピアノ 代表取締役社長

植田 信五


本来の性能を発揮していないピアノが大半です

大半のピアノが本来の性能を発揮していない理由は?

ピアノは、他の楽器が直接、手や指で弓やバチを使って弾いたり叩いたりするのと違い、全てにリモートコントロールで、鍵盤からアクションを通じてハンマーで弦を叩いて音を出し、ダンパーペダルで響きを調整するという複雑な構造を持った楽器ですが、アクション部分に使われている部品だけでも約6000個と云われています。




 
しかも部品は主に木材が使用されているので、必ず個々の木材の伸縮や歪み(木が暴れる)が出てきます。

その対策には一定の方向性とバランスを保ちながらの、人の手で一つひとつ歪みや伸縮を修正しながら、個々の部品の擦りわせを適正にすることが必要です。



これらの調整には新品で3日、中古品ではその倍以上の時間がかかるので、最近はコスト削減で1千円クラスの高級ピアノですら手抜きになっています。

 いかに高級ピアノであれ丁寧な調整の結果として、はじめて音色や響き具合はもちろん、各鍵盤のタッチ(重さや深さ)や音色の粒も均一になり、正確な連打やトリルができ、ピアニッシモも気持ち良く正確に出すことが出来るようになります。

 良く調整されたピアノで演奏をしていると、力まなくてもきちんと音が出せるので、自然に表現力豊かな演奏が出来るようになりますが、調整がされていない場合は、力みが出て不自然な指捌きが身についてしまいます。

独自の出荷調作業を動画でご案内しています

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株式会社浜松ピアノ 代表取締役社長

植田 信五


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