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ピアノ4時間×4日調整コース 初日

ピアノ講師の方が自宅のヤマハのグランドピアノG3が不調なので直して欲しいというご依頼を受けました。

一通り全体の調整をして欲しいということでしたので2日(16時間)コースで調整することになりましたが、丸一日空いている日がないということでしたので、4時間コースを4日に分けてお伺いすることになりました。今回は初日の4時間作業の様子をご紹介します。

 

早速お伺いしてピアノの状態を見ると、調律以外の鍵盤やアクションやダンパーの調整(整調)、そして弦を叩くハンマーの形状や弾力の調整(整音)をきちんとされていませんでした。

 

 

 

 

ハンマーフェルトに弦の溝が深く付いているのと中心からズレた型がくっきりとついていたので一度溝を取って新品のように整形することにしました。

 

 

整形後です。これでハンマーの形状はリセットできました(まだポジションや噛み合わせの調整はできてませんが)

次は、鍵盤の下のピアノの基礎の部分です。

 

 

 

埃やゴミと鍵盤にささっている金属のピンが錆びていたのでこれを磨いてリセットです。このピンは鍵盤をスムーズに動かすための重要な部分です。ベトベトしていたりザラザラしていたりすると円滑な鍵盤動作ができなくなります。

 

 

これで176本のピンもピカピカになりました。

 

 

次は2日目の作業はピンの位置や向きを全て揃えます。

 

本日の4時間メニューは、

①ハンマー整形
②バランス・フロントキー(鍵盤)ピン磨き
③バランスキーピン位置調整
④フロントキーピン方向調整
⑤バランスキーホール(穴)調整
⑥フロントキーホールがたつき修理

でした。続きは明日行ないます。2日目の作業

>>>ピアノのコンディションを良くするために必要なこと
  ①全体の調整 ②空調管理

 

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株式会社浜松ピアノ 代表取締役社長

植田 信五


安さだけで中古ピアノを選ぶと失敗します

中古ピアノは初心者が多く購入動機も値段の安さが決め手になるので、最低限の整備しかされず弾き難く音色が悪い中古ピアノが多いのですが、購入者の方もピアノを良く知らないのでこんなものと思われているようでクレームになりません。

しかしピアノ好きの方が中古ピアノを購入された場合は、ご不満が多く弊社にも電話相談をよく頂きますが、なかでもグランドの中古品の不満点が多いです。

申し上げたいことは、中古品が悪いのではなく、中古品でも消耗部品がまだしっかりしているピアノであれば、これを丁寧に調整すると新品以上の魅力的なピアノになるということです。この点は古い弦楽器と同じことが云えます。


弊社が考えるお薦めの中古ピアノは?

①保管状態が良く(錆やカビがない)消耗品の程度の良いピアノを丁寧に再調整したもの

アップライトピアノの中古品は市場に豊富でデザインも黒色のシンプルなピアノ多のですが、弾き込まれたピアノは少ないので、黒色で良い言う方は中古品もお奨めですが、木目や外装のデザインにこだわる方は選択肢の多い新品をお勧めします。

展示中の中古アップライト カワイのマホガニー仕上げ

珍しいペトロフの中古ピアノ チェリー艶消し仕上げ


グランドピアノの中古品は市場に数が少ない上によく弾き込まれているピアノが多く消耗品の寿命が心配なものが多いので、下手な中古品よりむしろ新品の方が良い気がします。

丁寧に調整した中古グランドピアノ


②割高でも消耗品を全て交換した中古ピアノ

これから長い期間(新品同様)弾き込んて行きたい方は消耗部品を全部新品に交換したピアノを選択するという選択肢もあります。
消耗品の交換の手間は同じなので、部品交換の際は思い切って弦やハンマーはドイツ製の高級品に交換して、それを丁寧に整調と鍵盤の鉛調整をして整音を施せば今の同クラスの新品より明らかに高級で魅力的になります。






ここまでやると中古ピアノでも新品並みの価格になりますが、演奏力がありピアノの良し悪しの判断がご自身で判断できる方には新品以上の魅力的な性能を発揮するので特にお薦めです。
皆様のご試弾をお待ちしています。

中古品の場合は、それまでの歪みや癖を修正して、いちから丁寧に整調と整音を施すには、高い技術力と手間がかかります。中古ピアノにはたくさんのリスクがあるので丁寧なご試弾が必要です。

中古ピアノのもう一つの選択肢

老舗のヨーロッパメーカーが中国で委託生産されているピアノは、比較的低価格(本国生産の三分の一程度)で国産中古品より少し高価になりますが、比較的安価でヨーロッパテイストの魅力的な新品がお好みで選択できます。










中古ピアノが商品になるまでVol.1(弊社の場合)


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株式会社浜松ピアノ 代表取締役社長

植田 信五


弊社のメンテナンスは調整・調律・整音の半日作業です

ピアノのメンテナンスは調律(音程を合わせる作業)と理解されていますがこれは全く認識不足です。

演奏者が弾いて気持ちが良い音色、タッチ、意図したように弾ける(表現力のある)ピアノに仕上げるためには出荷調整はもちろん納入後のメンテナンスも調整・調律・整音の作業を順番通りに行う必要があります。

しかし大多数のピアノが新品時から調律だけで済まされいるので、年を追うごとに弾き難く音色の悪いピアノになっていきます。

調整(整調)
鍵盤から打弦までのメカニズムを適正にする調整すること
 
全ての鍵盤がスムースに動き鍵盤の高さと深さを整え、鍵盤上のメカニズムがロスなく作動して弦のスイートスポットを正確に打弦しダンパーで正確に止音すること。

全ての基礎 鍵盤調整から始めます

 
②調律
 決められた音程に合わせる作業


③整音
調整と調律が完了してから最後に音色を整える作業
ハンマーの形を整えて(ハンマー整形)から、ハンマーに針を刺してハンマーの固さを調整して音色を整える作業です。



何が〈問題なのか?

ピアノは①②③の三つの作業は、必ずセットで行う必要がありますが、ほとんどの場合手間がかかる①の調整の作業が省かれているのが最大の問題です。

①の調整作業を一通りやるには新品でも3日の作業時間が必要(中古品なら倍以上)ですが、メーカーや販売店も調整の重要性を認識しておらず、やれば大きなコストアップにもなるため調整を省くことが習慣化(日常化)されていることが、性能を大切に考える方にとっては大きな問題です。

※最初に一通り調整されたピアノ(出荷調整済)も、納入後のメンテナンスでも①②③の作業は必要ですが、微調整なので半日作業で済みます。

どんなピアノでも①②③を順番通りやれば快適なピアノになります

別の観点から見ると①②③の作業を手を抜かず順番通りに行うことが出来る調律師なら
特に名人でなくてもそこそこ気持ちの良いピアノに仕上がるのですが、日頃の仕事のなかで調整作業が習慣化されていないので、実際に調整が出来る技術者も極めて少数です。

尚、演奏者の不満を最初に調律師に伝えておくと、一連の過程でお好みの音色とタッチに近づけることが可能です。

調律師選びは難しいというお話

ピアノの調律とメンテナンス

 


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株式会社浜松ピアノ 代表取締役社長

植田 信五


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