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ピアノの寿命についてのお話 その①

ピアノの寿命は響板修理が必要になった時と一応定義しておきます。

ここで云うピアノの寿命とは、修理代が高額になり、修理コストと性能の折り合いを考えた時に、一般的には新品に買い替えた方が経済的には合理的だと考えられる場合を寿命と定義したいと思います。

もちろん修理をすれば大概のピアノは100年以上十分使用できますが、修理(修復)作業は全てが手作業なので作業効率が悪く、本格的なオーバーホールの費用は新品の量産ピアノの価格に近くか、ピアノによりそれ以上になることもあるので、それなりに価値のあるピアノが対象になります。

弊社がリニューアルした昭和初期のヤマハのグランドピアノ
元は黒色でしたが、塗装は剥離して元の木目の色に再塗装して内部の
弦、ハンマー等の消耗部品も交換しました。

浜松在住の補修用の巻き線専門の職人の冨田氏


広い面積を持つピアノの響板の修理には、修理の際に障害になる弦とフレームを一度外す必要がありますので、その機会を利用して、響板修理だけでなく消耗部品の弦やハンマー交換、ダンパーフェルトや他のフェルト・クロス類を新品に交換し、チューニングピンもワンサイズ太いものに交換し、外装も再塗装する方が作業効率が良く合理的なので、そのような理由で響板の修理は総額では高額になります。

修理費用は仕上げの品質(精度やどこまでやるか)等で一概に言えませんが、完璧を目指すとちょっとした同型の国産ピアノが購入できるくらいの金額にはなりますが、それでも従来品より高品質な部品を使い、高精度な作業内容で丁寧に仕上げれば、性能も寿命も新品並みかそれ以上になる可能性もあります。

復元された京都芸術センターの1918年製のペトロフピアノ



ピアノの寿命

株式会社浜松ピアノ 代表取締役社長

植田 信五


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