[ ]ピアノの寿命は何年くらいか?!
オーバーホールされて今も現役の1910年製のペトロフピアノ(京都芸術センター)
今はもうメーカーはなくなりましたが、お洒落な外装のドイツのシンメルピアノ(お客様宅にて)
弊社2Fピアノ教室兼レンタルルームにある1979年製ヤマハG2
古く使用頻度も高いのでピンの保持力が劣化し、今、ピンブロックとワンサイズ大きなピン、そして弦を新しいものと交換中作業中です。
こちらは2Fの和室レンタルルームにある1979年製のヤマハG5です。
このピアノは響板修理、弦、ピン、ピンブロック、フェルト類、ハンマー等をオリジナルより高級なドイツ製の部品に交換して、現在、最後の調整仕上げ中ですが、ここまでやると性能も新品同様かそれ以上になり、気持ち良い演奏を楽しむことができます。
このように古いピアノも(市販の中古ピアノも)適切な時期に適切な部品交換やオーバーホールさえしてやれば、優に100年以上の使用が可能ですが、古いピアノはそれなりにリニューアルに手間とコストがかかります。
弦楽器と違いピアノの弦は常時強い張力(1台で約20トン)で張られ、弦楽器の魂柱のようなものはなく、響板には絶えず強い弦圧がかかっていますし、使用頻度により弦に金属疲労が起きます。
また響板の構造は、木材を横に何枚もつなぎ合わせて作るので、環境(過乾燥等)によりそのつなぎ目に隙間ができて雑音が発生したり、常時かかる強い弦圧のために響板自体に反りがなくなった(響板のヘタリ)時には調律不能になりますので、そのような時には響板の修理が必要になります。
ピアノの寿命について