[ ]ピアノのタッチが変? 簡単セルフチェック №6
みんなのピアノ選びから抜粋
アフタータッチのチェック ※グランドピアノのみ
いよいよアフタータッチのご紹介となりました。
これはグランドピアノだけに備わる便利な機能。トリル、連打、微弱音が欲しい場面でアップライト以上にデリケートな表現を可能にします。
では実際にアフタータッチを確かめてみましょう。
音を出さないよう鍵盤をゆっくり押し下げて下さい。底に達する1mmほど手前で何かトクンと引っ掛かって抜ける感触がありませんか?
それがアフタータッチになります。意識を指先に集中して下さいね。
白鍵アフタータッチの目安。グランドピアノならば少し鍵盤を戻すだけで再度同じ音を出せます。
アフタータッチの適量については、メーカーや機種の違い、調律師や弾き手の好みもあるので、私も説明に悩むところです。
極端に量が多いと、ドクン!と手ごたえが強いために、なんだか弾き心地もゴツゴツした感じになります。…トクッ…と量が少なすぎるのも、キーボードのようなコシがないタッチになってしまいます。
やはり言葉で表すなら、トクンくらいの上品な反応がベターですね。機会あれば店員に気付かれぬよう店のピアノで確かめましょう(笑)。
もちろんアフタータッチは白鍵も黒鍵も同じ感触であるのが理想的。
全ての鍵盤を均一なトクンに揃えるのも調律師の仕事になります。
この調整は、鍵盤の高さ、深さ、アクションの調整等、調律師が積み重ねた作業の言わば総決算。このような数々の過程を経て、ようやくピアノが工業製品から表現豊かな楽器へと生まれ変わる訳です。
黒鍵はこんな感じ。そう、実は先に述べた黒鍵深さはアフタータッチの感触で調整するのです
ご自身のピアノのアフタータッチをチェックして、きれいに揃っていたら調律師のメンテナンスとあなたのピアノ管理が順調であるという証!
バラツキがあれば、あなたの演奏もピアノもレベルアップする余地が残っているということ。うちのピアノは…などと諦めてはいけません。
グランドピアノのアクション模型
グランドピアノで練習している皆さん、もしアフタータッチが不揃いで、トリルや連打が弾きにくいと感じたならば調律師にこう告げましょう。「アフタータッチを調整してください」
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