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コンクール予選会場に行ってきました

今日はブルーメンシュタインピアノコンクール中国予選会で倉敷市玉島にある湊ホールに行ってきました。

 

このたびご縁がありこのピアノの調律をさせていただきました。

 

ブルーメンシュタインピアノ協会代表の秋山しのぶさんです。

開場前だったので仕上がり確認で弾いてるところです。いいショットが撮れて絵になってますよね。

 

2児の母でもある秋山さんは、とにかく思い立ったらすぐ行動する方で、一見小柄な女性に見えますが、その奥に秘めたパワーはとてつもなく凄くて、いつもお会いする度に刺激を受けてます。

常に計画を立ててそれを実行することが好きで、じっとしていられない、昼寝なんてしたことがないと言ってました(笑)

 

このブルーメンシュタインピアノコンクールも昨年一人で立ち上げ自らが代表となり、全国を駆け回り、その前向きな姿勢と情熱に多くの方々が支持しています。

 

 

秋山さんと審査員でピアニストの伊藤憲孝さんです。

 

 

今回コンクール前に伊藤先生による30分の演奏がありました。

 

プログラムは、

ラモー:皇太子妃
中堀海都:ピアノのための5つの小品「色」
ショパン:ノクターン遺作 嬰ハ短調
酒井健治:ピアノのための練習曲集第7番「夕べの調べの様に」
リスト:超絶技巧練習曲第11番「夕べの調べ」

 

初めて客席でゆっくり聴かせていただきましたが、もうとても感動しました。

 

 

中国予選の審査員の先生方です。

 

来年3月末に五反田文化センターで全国大会が開催されるそうです。

楽しみですね。

 

 

>>>ブルーメンシュタインピアノコンクール

>>>ブルーメンシュタインFBページ

1台1台丁寧な調整を心がけています

三木 淳嗣(委託調律師)


ピアノの選び方とその問題点 その③

生産国表示も、今ではあてにならない。

業界用語で製造ラインのことをファースト・ライン、セカンド・ライン、サード・ラインと区別して呼ぶことがありますが、この意味は本国で全て製造されたものがファースト・ライン、他国(中国、インドネシア)で半分を委託生産した後、本国で最終仕上げしたものがセカンド・ライン、全て他国で委託生産されたものがサード・ラインというような意味で使われます。

本来の意味での日本製、ドイツ製はファースト・ラインですが、今ではスタインウェイやファツィオリ等の高級ブランドや一部高級品を除けば、ヤマハ、カワイをはじめヨーロッパの老舗ブランドも、その多くがセカンド・ラインで生産されていながら、生産国表示はドイツ製や日本製で販売されているのが実情です。

中国のハイルーン社の広報誌より

サード・ラインで初めて中国製やインドネシア製の表示になりますが、このような生産事情も頭に入れてピアノ選びをすれば、限られた予算内で意外と魅力的なピアノに出会える可能性が高くなります。

たとえば中国のハイルーン社で委託生産されるウェンドル&ラングは1910年装創業のオーストリアの老舗ブランドですが、今は中国で委託生産しているお蔭で、国産ピアノにはないヨーロッパテイストのステキなデザインの木目のアップライトが60万円、グランドでも120万円から購入できます。

箱全体で鳴るヨーロッパトーンを奏でる老舗のヨーロッパブランドが、国産の低価格帯ピアノ並みの価格で味わえるという意味でとても魅力的です。
 
弊社2Fに展示中のウォルナットのチッペンデール仕様で150万円 
ちなみに椅子はイタリアのディスカチャーチ社製


ヨーロッパや日本のメーカーが中国で生産や委託生産する理由は?
 
①人口13億人?の中国ですが、今その中国が今空前のピアノブームで世界最大のピアノ市場になっていること。
 
②ヨーロッパや日本でピアノを作って中国に輸出する35%という高額な関税がかかるので、中国でピアノを販売したければ、余程の高級ブランド以外は中国でピアノを生産せざるを得ないという事情があります。 

お薦めブランド ウェンドル&ラング

知っておきたい生産国表示の業界ルール

 

株式会社浜松ピアノ 代表取締役社長

植田 信五


ピアノの選び方とその問題点 ②

同じピアノでも丁寧な調整(整調・調律・整音)で、ピアノの性能(タッチ、音色、響き、表現力)が大幅に向上します。

部品の伸縮や歪みを正し正確に効率よく作動するように販売店が納品前に行なうのが出荷調整(プレップ・アップ)ですが、これには新品で3日かかり、中古ピアノならその倍くらいの時間がかかり、コスト的にもメーカーはもとより販売店側の大きな負担になりますので、現実にはほとんどの販売店で行われていません

作業時間のイメージ図、丁寧な整調には数日の作業時間が必要です。


 
丁寧な調整で音色や響きが魅力的なるのはもちろん、鍵盤のタッチや音色の粒も均一になり、連打やトリルなどの速く細かい動きに対応でき、繊細なピアニッシモを出すことが出来るようになります。

たとえば国産ピアノでは最も丁寧な調整を謳うシゲル・カワイですが、軽く鍵盤を持ち上げるとほとんどの鍵盤が下りてこない・・・この時点でブレーキがかかっているのでタッチが重くなる原因になりますが、これは明らかにメーカーの出荷調整不足です。

詳しくはシゲル・カワイの定期メンテナンスをご覧ください。



さらにバランスキーピンの並びをチェックしてみるとデコボコです。
最高音の鍵盤に関しては凄く高い位置に


販売店(弊社)での出荷調整風景


鍵盤の上に載った複雑なメカニズムを持つアクションですが、これの動的なメカニズムを技術者の手で精度を上げる作業を整調と云います。弊社独自の出荷調整作業を動画でご紹介しています



さらにそれらの特性も納入後の納入調整で最終的に演奏者の好みに仕上げることができますので、ピアノという楽器の特性を十分に理解してからご試弾・選定頂く必要があります。

弊社では納入後にお客様の部屋の音響とお好みに合わせた音色に整音(音色の粒を揃える)します。


ピアノのこのような特性を理解してからご試弾や選定をして頂きますと、従来のようにブランドイメージと価格だけで選ぶのと違い、限られた予算?の中で選ぶにしても満足度が高いピアノを選ぶことが可能になり、生涯を共にできるピアノに巡り合えることができます。

弊社でピアノを選ぶメリット

 

株式会社浜松ピアノ 代表取締役社長

植田 信五


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