[ ]ディアパソン小型GPが高級ピアノのようになりました!
一般に高級ピアノといえば最良の素材を使用して職人により丁寧に仕上げられており、代表的なものではスタインウェイやファツィオリが挙げられますが、これらがヤマハ、カワイの高級グランドピアノシリーズと違うところは、最終仕上げ(たとえば鍵盤調整や鍵盤の鉛調整や整音)にも手を抜いていないので、実際に弾いてみると音色もさることながら弾き易く、さすがに高級ピアノだと納得させられます。
写真はヤマハGPの鍵盤の裏側に薄く黒い線が見えるかと思いますが、これはこの線に沿って一律に鍵盤の鉛を埋め込むためのものです。
鍵盤に埋め込まれた鉛
このような鉛を鍵盤に埋め込みます
国産ピアノは高級品と云えども十分な調整が行われず鍵盤の鉛の埋め込みを一律に行い十分な整音もされていないので、鍵盤の高さや深さ、重さ、音色にもむらがあり、せっかく良い素材を使い丁寧に制作された高額な高級ピアノであっても(筆者は一部のピアノしか知りませんが)実際に現場では弾き難いピアノが多いのではないかと思われます。
前出のスタインウェイやファツィオリという高級ピアノは国産高級ピアノと違い、工場で十分な調整を行った上で、鍵盤に埋める鉛も国産ピアノのように一律ではなく、一鍵、一鍵重さを測定してから鉛の大きさと位置を決めてから鍵盤に埋め込むので鍵盤の重さも最適化されていて、だれが弾いても弾き易いと感じるはずです。
鍵盤の重さを測る分銅
逆に言えば高級グランドでなくても、最高級ピアノと同じように丁寧な調整を行った上で一鍵、一鍵、鍵盤の鉛調整を行い整音もきっちりすると、軽くバラつきのない弾き易いタッチ(鍵盤)になり、音色のバラつきもなく、弾き易くて弾いて気持ちの良いピアノになります。
今回はまだ指の力が弱い小学生のお嬢様がお弾きになるということで、小型のディアパソンD-164Rマスク付き(奥行164㎝)を、弊社で丁寧に調整してから鍵盤の鉛調整を行い、音色の粒も揃えるように整音もしました、これだけやると普通のディアパソンがちょっとした高級ピアノになります。
理論的にはホールにあるフルコンサートピアノ(奥行270㎝クラス)は大きいだけに基本的に弾き易く、逆に言えば小さなグランドほど弾き難くなります。しかしスタインウェイのS-155やファツィオリのF-156のグランドを例にとると小型でも1千万円ほどしますが、さすがに小さななグランドピアノでもすごく弾き易く気持ちの良いピアノに仕上げられています。
これと同様に国産の普通の小型グランドピアノであっても、丁寧な調整と鍵盤の鉛調整と整音を行うと見違えるような魅力的なピアノに仕上がります・
仕上げのチェックで演奏中のスタッフの伊ヶ谷君
結果報告をユーザー様からいただきましたので載せてみました。
ディアパソン164R、納入されました。ショールームで弾いた時とは別物に仕上がっていました。どこのホールのフルコン?という感じの弾き心地です。娘は近場のホールはかなり弾いていますが、ホールのピアノより弾きやすい、あったかい音も好き、心地いい、とのこと。鉛調整していただいて大正解でした。
一千万のピアノ、の意味が分かりました。他も丁寧に調整いただいたのだと思います。
ありがとうございます。
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