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新品ピアノと中古ピアノ、どちらがオススメですか?新品ピアノは安全?

みんなのピアノ選びから抜粋

新品ピアノは安全?

やっぱり中古ピアノは怖いから新品を購入した方が間違いないだろう、そう考えておられる方も実は油断大敵です。

下の画像は某国で製造されたアップライトピアノの新品ですが弦の振動を響板に伝える役割を果たす駒が割れています
弦を屈折させる駒ピンからひどい割れが・・・。アコースティック楽器は木が肝心要です。


低い音域を弾いたときに金属的な雑音が混じっていたので下のパネルを開けて調べたところ激しい亀裂が・・・。こうしたケースは稀かもしれませんが新品であっても木材を使用する以上絶対に安全とは断言できない事実を心に留めて下さい。(本来あってはならないことですが)
ご心配な方は響板に加えて駒も一緒に点検した方が無難でしょう。

以前「ピアノの外観よりも内部のアクションや木材を一台ずつ比較して観察する方が好きなんだ」と話されたお客様がいました。世界にひとつとして同じ木目はないのでそうした愉しみ方も面白いですよね。

右下の画像はペトロフ(東欧チェコの老舗メーカー)の新品ピアノの響板。創業者のサインらしき?ロゴが見えます。

メーカーごとに特徴あるデザインが描かれていますので積極的に中を覗いてみましょう。グランドピアノならば簡単に響板と駒をチェックできます。1台ごとに異なる木目を比較するのもまた一興ですよ。


※納品後すぐ割れに気づいたユーザーが販売店にクレームしたところユーザー自身の温度湿度管理に責任を転嫁されたという悪質な事例も聞きます。その意味では“お店選び”も慎重にご検討下さい。

まずは「好き嫌い」ありき。でも「良し悪し」を見抜くことも大切!

瑞々しい潤いある新鮮な響き、乾いた渋さをもった円熟の響き、どちらのピアノを選択するかはあなた次第。
人間と同様に「老い」も「若き」もそれぞれに一長一短あるものです。

ただし好き嫌い良し悪しは別物。ピアノ購入時には両方の視点を持ち合わせる必要があります。

すでにお分かりかと思いますが、“新品”と“中古”というカテゴリーではピアノの優劣はつけられません
1台1台に出来不出来がありますし、買い手売り手の「好き嫌い」といった感情も多分に含まれるからです。

しかし楽器の“良し悪し”については答えがハッキリしています。
いくら音やタッチが気に入って購入したピアノでも、楽器本体に重大な欠陥があっては本末転倒ですよね。

そのリスクを回避するためには何よりお客様ご自身がピアノの内面をじっくり観察する意識をもつこと!
品質が粗悪な楽器を見抜く目を自ら養うことも、間違いの無いピアノ選びには不可欠なのです。

☆POINT
「他人の言葉やカタログに書かれている内容はあくまで参考程度に。
 新品中古にとらわれず、己の目と耳を鍛えて楽器の本質に迫りましょう」
 

 

株式会社浜松ピアノ 代表取締役社長

植田 信五


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