[ ]若い調律師への提言
調律師業界の現状は
現状は60代から70代の年配の調律師が多いので、これから10年、20年先には調律師もほとんどいなくなると思いますので、その意味では将来、若い調律師のライバルはいなくなります。
そのような背景からも高い授業料を払い調律の専門学校を出れば、すぐに調律師として稼げるのではないかと考える人も多いのではないかと推測しますが、現実は甘くありません。
調律の仕事が年々減少している
今はデジタルピアノ全盛でアコスティックピアノの販売は年々減少を続けており、ピアノ全体の10%位ではと思いますが、それに伴い調律師の仕事量も減少しています。
就職しても辞める人が多い
せっかく調律学校を卒業して楽器店に就職しても、1年~3年で調律師を辞めてしまう人が90%以上とも言われています。
私見ですが、メーカーを含め大概の調律師の職場環境では、日ごろ調律でだけで、余分な手間ががかかる鍵盤・アクション・ダンパーの調整をやる習慣がなく、その意味でも調律師としての技術向上が図るチャンスがないので、給与、待遇を含め先が読める人ほど将来を悲観して業界を去っていくのではと推測しています。
ここで云う調整とは?
ピアノのメカニズムの素材は、金属の他に木とフェルト、クロスから出来ており、それらに必ず伸縮や歪みが発生するので、これを調律師の手で鍵盤、アクション、ダンパーの修正と擦り合わせ調整が必要です。
調律の音がわかるまで千台(人によれば5千台以上)の実績が必要と言われており、それに加えて一通り鍵盤・アクション・ダンパーの調整(25以上の調整)やると、手慣れた調律師で新品でも3日(中古品なら倍以上)ほどの手間がかかります。
新品の高級ピアノを含めほとんどのピアノの調整が省かれていますが、いかなる新品ピアノであれ丁寧な調整で音色、タッチ、表現力が大きく向上し本来の性能を発揮しますが、この調整の重要性が一般にも業界的にもほとんど理解されていないのが大きな問題です。
今あえて有料調律を希望される方
ピアノ愛好家の方やコンクールをめざすような人はタッチや音色、表現力を大切にされる方が多いので、それには調律だけでは全く役不足で、演奏者の要望に沿った調整や整音に技術的に応えることが必要ですが、現状はそれに応えられる調律師はほとんどなく、いろいろ調律師に注文をしても「こんなものです」で終わっています。
弊社のメンテナンス風景
しかし演奏者の細かい希望に応えることが出来て、一旦、演奏者から技術的信頼を得ると、今後も末永くメンテナンスの依頼を頂けますし、それが口コミでお客様が増えますので将来も安泰です。
これからの調律師は高度な調整と整音技術の習得が必須で、できれば体力や気力、集中力がある若いうちに、高度な精密調整や整音の技術を体得する必要があります。
精密調整を習得するには?
精密調整や整音技術はいわば職人技の世界ですから一般に考えられているように各種研修や検定を繰り返し受けても決して体得はできません、
これを体得するには体力、集中力のある若いうちに日常の仕事になかで繰り返し調整や整音を行い日常的に調整作業を繰り返して初めて体得できるものです。
しかしメーカーや販売店には日常的に調整作業をやる習慣がない(やらせてもらえない)のでいくら長く調律の仕事をしても精密調整を体得する環境がありません。
弊社ではピアノをイージーオーダーの楽器と考えています
精密調整ができれば調律師としての将来は保証される
若いうちに早くて正確な精密調整ができるようになれば、性能を大切に考えるお客様から必ず支持されるので、こちらから催促の電話も必要なく、むしろお客様の方から催促の電話を頂けますので、いわば行列のできる調律師と云えます。
浜松ピアノ店は日常的に精密調整を、展示ピアノ、出荷調整、メンテナンスで行っています、
今、浜松ピアノ店は独立心旺盛で技術的な向上心がある調律師を求めています。
調整や整音に興味がある方は弊社までお気軽にお問い合わせください。
職場見学も大歓迎ですが事前に一報ください。
下記のリンク先もご参照下さい
浜松ピアノ店の中古ピアノが商品になるまでVol.1~Vol.5
浜松ピアノ店では精密調整をめざす調律師を募集しています
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ピアノの精密調整や業界事情も良く分かる資料2点を無料進呈していますので、ぜひ、お申込み下さい。
グランドピアノの3日間の出荷調整作業を動画でお見せしていますが、丁寧な調整でいかなるピアノであれ性能が大幅に向上することがご理解頂けます。DVD全24分