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ホールのスタインウェイと中古スタインウェイの性能差が大きいとのご相談

弊社への資料請求で下記のようなご質問を頂きました

中古を扱うショップで中古のスタインウェイを試弾しましたが、お値段が飛び切りなのとコンサートホールなどの調整されたピアノとは違い、思ったほど弾き易くなかったです。
なぜ同じ一流スタインウェイなのにこれだけ違いがあるか知りたくなりました
いつかスタインウェイも欲しいような気がしますが、選び方はとても難しいので勉強してからが良いと思いました。

ピアノは調整をしないと本来の性能を発揮しない

フルコンサートピアノのメーカーによる出荷調整は、カワイさんの話によると出荷調整にかける時間は無制限だそうで、流石にフルコンサートピアノは別格なんだと納得したことがあります。

私の郷里の文化センターにヤマハのフルコンサートピアノがあり、発表会時に調律を依頼されることがあり1時間で調律師して下さいということになりますが、あまりにも状態が悪く弾き難くて評判は最悪です。

そこで市役所に出向き調整の費用を出して欲しいとお願いしたところ、それは「使う人がやれば良い」という回答でしたが、これが実態です。

スタインウェイは1年に1回2日かけて保守点検

ただスタインウェイの場合は例外でホール側も高価なドイツ製ピアノということで、毎年10万円+交通費の予算を組んでくれますので、スタインウェイは毎年、保守点検と称して2日間の調整が行われますが、ヤマハ、カワイは納品時から調律以外されないので大きく性能差が出ます。

ヤマハ、カワイの場合は納品時から調律しかされないので、徐々に弾き難く音色もバラつきが出ます、この辺りはメーカーもホールに対して納入時に調整に対する説明責任があると思いますが改善がされていません。

スタインウェイとヤマハ、カワイの性能差

スタインウェイのホールの2日間の保守点検風景








ピアノの性能(タッチ、音色、表現力)を大切にお考えの方に

弊社作成の資料を無料進呈しています   資料をご覧になった方の感想

弦楽器等、他の楽器と違うピアノならではの特殊性をご理解頂くためのもので、一旦ピアノの特殊性をご理解頂くとピアノに対する概念や対処も大きく変わり、これまで以上にピアノと良い関係が築けます。
  浜松ピアノ店代表 植田 信五  筆者プロフィール                                    

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株式会社浜松ピアノ 代表取締役社長

植田 信五


弊社独自のアップライトピアノの出荷調整(前篇)

弊社は独自の出荷調整で快適なタッチと音色に仕上てお届けしています。

北海道に納品予定の新品フォイリッヒ122¥1.166.000(税込)がようやく入荷したので出荷調整を始めます。特に問題なければアップライトの出荷調整は3日間くらいで完了します。

このピアノはドイツの老舗ブランドですが、今は中国の№3の規模のハイルーンというメーカーで委託生産されていますので中国製という表示になります。

余談ですが中国製で116万円ですので、本来の日本製(浜松製)のピアノなら、常識的に考えて少なくともこれの倍以上の値段になると思いますが、何かおかしい?と思いませんか。

理由は中国の人民元が異常に安いこと

中国の人民元は唯一固定相場制で一元20円位ですが、為替の理論数理では一元100円位のようなので、単純計算で中国国内だと500万円位と立派な高級ピアノということになります。
ちなみに中国の№1はパールリーバー(国策会社)、№2は杭州ヤマハで三番手がパールリバーになります。


お薦めブランド フォイリッヒ


弊社独自のフォイリッヒの出荷調整(前編)


まずはチューニングピン約230本磨き直します。

 

 

高音部の弦の間隔も不均等だったので弦を移動させて揃えました。

 

 

年数が経つと弦がだんだんめり込んできて移動が難しくなるので、新品の早いうちに適正な位置にもってきます。

 

 

 

鍵盤のピンも176本を磨き直します。

 

 

新品でも日に日に汚れてくるんです。

 

 

磨き終えたらマックルーブでコーティング。

油と違い膜を張るので錆びにくく滑りもよくなり、雑音処理等でピアノのアクションパーツにも使用します。

 

 

フロントキーピンの向きも同じ向きに揃えます。

 

 

鍵盤のブッシングクロスは雑音防止と摩耗を最小限にする目的でテフロンパウダーを擦り込みます。

 

 

バランスキーピンも位置を修正します。

 

 

鍵盤の奥のキャプスタンスクリューも磨き直し、左右で輝きが違うのがお分かりでしょうか。

 

 

 

鍵盤を左右に揺すって遊びを揃えます。

全体的にガタ気味だったので針を刺して隙間を狭くしました。こんな時短めのピッカー(整音時の針を刺す工具)が役に立ちます。

 

 

今度は持ち上げて元の位置に戻るか確認。

 

 

 

ハンマーの傾きも前進させて動きを見ながら修正。

 

 

ハンマーの先端の間隔を揃えて全体を前進させて動きを確認。

この2枚の写真でハンマーの間隔が変わったのがお分かりでしょうか。右から3番目、5番目、7番目のハンマーが右に動き、4番目6番目が左に動いています。これをハンマーの走りといいます。「右に走ってる」みたいな使い方です。

 

 

これは4番目のハンマーを右に走らせるためにフレンジというパーツの右の部分に数種類の厚みの紙(ノリがついてる紙)を貼り付けて動きを変えます。

 

 

調整後の写真です。

これで間隔が均等になった弦と、間隔が均等で動きも真っ直ぐになったハンマーを合わせてど真ん中に当たるようになります。

 

中低音も調整。

中低音は弦が移動できない(固定されている)ので、先程とは逆に左右に走らせてど真ん中に当たるように調整します。

 

 

ハンマーの間隔調整が出来たら次はその下にあるウイペンという部品を合わせる調整。

鏡を使ってジャックという部品の位置を確認して出来る限り真ん中にいくように調整。

OK

OK

後編に続きます

お薦めブランド フォイリッヒ

お薦めブランド ウエンドル&ラング

 

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株式会社浜松ピアノ 代表取締役社長

植田 信五


中古ピアノ vs 新品ピアノ

新品ピアノのメリット

中古品ピアノは過去の販売実績から外装もシンプルな黒色が多いのですが、新品ならば好みの木目やデザインを自由に選べるメリットがあります。

何よりも消耗部品に不安が残る中古ピアノに対して、新品は消耗部品が新しいので購入後のメンテナンスにも大きな修理の不安がなく、個々のピアノが持つ本来の音色や鳴りを楽しめるのも魅力です。

中古ピアノの不安

中古品はどんな人が使っていたか、それまでの環境ついた癖、消耗品の消耗度合い、心配すればキリがないのですが、これを一度完全にリセットすれば問題ありませんが、中古品は外装は綺麗でも安価に販売するため内部の調整が大幅に省かれているので弾き難いピアノが大半です。



ただアップライトの多くはお子様の教育用として購入さたケースが多く、お子様のレッスンが途中辞めになりほとんど弾かれておらず勿体ないような中古品も多く、逆にグランドピアノは目的買いのため弾き込まれたピアノが多く数も少なくなります。

結論としては?

上記の理由からアップライトなら中古品から選ぶのも一つの方法ですが、逆にグランドピアノの中古品は絶対数も少なく程度も悪いものが多いので、できれば新品から選ぶ方が無難なように思います。



純ヨーロッパ製中古アップライト(極上)が2台入荷しました!

 

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ピアノの性能(タッチ、音色、表現力)を大切にお考えの方に

大半のピアノに欠けている調整ですが、丁寧な調整がピアノの性能にとっていかに大切なことか資料で分かりやすく解説をしていますので、ピアノを選ぶ前にぜひ参考にして下さい。

無料進呈していますので、ぜひ、お申込み下さい。

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間違いだらけのピアノ選び  ~ 目 次 ~

【第一章】大半のピアノが本来の性能を発揮していない

◎ピアノは8千個の部品

◎ピアノはリモートコントロールで打弦する楽器

◎仕上げが整音

◎試弾は調整されたピアノでないと意味がない

◎ピアノはセミオーダーの楽器です

【第二章】調整によるエピソードのお話

◎中古ピアノが高い勉強代に

◎安価でも高級ピアノより魅力的

◎ブランドを信じて購入したが失敗

◎調整が自慢のシゲル・カワイでも不満

◎値段ほど差がない高級ピアノ

◎好みのスタインウェイがなかった

◎丁寧な調整でヤマハでも満足

◎好みのスタインウェイを求めて

◎スタインウェイはトリルができるがヤマハは?

◎ヤマハは温泉に浸かったような音?

◎ピアニストと専属調律師のお話

◎腱鞘炎になって困っている

【第三章】中古ピアノの問題点

◎中古ピアノは安かろう、悪かろうが多い

◎さらなる中古ピアノの問題点

◎古いピアノは楽器としての性能が良いか?

【第四章】調整シーンを写真でご案内

◎グランドピアノの調整作業

◎アップライトの出荷調整作業

【第五章】主に中国で生産される現代のピアノ

◎最近のピアノの生産事情

◎ファースト、セカンド、サードラインという業界用語

◎メードインチャインナ&浜松ピアノ店フィニッシュ

【第六章】日本のピアノ事情

◎毎年減少する日本のピアノ市場

◎余談ですがスタインウェイについて

【第七章】筆者のブランド選びの見解

◎コストパフォーマンスが高いか否か

◎ピアノは素材という考え方

◎メンテナンスについて

グランドピアノの3日間の出荷調整作業を動画でお見せしていますが、丁寧な調整でいかなるピアノであれ性能が大幅に向上することがご理解頂けます。DVD全24分

 

株式会社浜松ピアノ 代表取締役社長

植田 信五


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