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グランドピアノの調整の基本、ベッティング・スクリューのお話

もし今お使いのグランドピアノが快適でないならここが原因かも知れません。

グランドピアノの調整に入る前に、最初に土台になる棚板と筬(おさ、鍵盤とアクションを乗せている)の無駄な隙間の有無をチェツクして無駄な隙間を無くするための調整が必要ですが、無駄な隙間をベッティング・スクリューで調整します。

無駄な隙間があれば鍵盤を叩いても隙間がクッションになりエネルギーロスとなり、演奏者が思ったような音を出すのが困難になります。

ピアノ本体側に見える部分を棚板と呼び、この棚板の上に鍵盤やアクションを載せた筬(おさ)が載りますが、まずは両者の隙間をベッティングスクリューで適正に修正する必要があります。


下部の写真は、鍵盤とアクションを載せている筬ですが、グランドピアノはこの筬がソフトペダル(左側)を踏むと棚板の上を筬ごと右にスライドする構造になっています。

この棚板と筬の間が、室内の湿度や温度の変化で、どこかに余分な隙間が出来きて力のロスが生じ、叩く力が上手く伝わらなくなります。

図の中央のネジ(ベッティング・スクリュー)で棚板と筬の隙間を調整します。



ベッティング・スクリューの写真

ベッティング・スクリューの反対側、棚板に接するボタンの写真ですが、これの出方をベッティング・スクリューで調整して全ての鍵盤の隙間を最適化します

筬を下からみた写真、何か所か上の金属のボタン状のものが見えますが、ソフトペダルを踏むとこれを支点に筬が棚板の上を移動します。

このベッティング調整はグランドピアノのすべての調整の基本になるので、最初に行うべき基本的な大切な作業(土台)です、ですから定期調律時にも毎回最初に必ずチェックする必要がありますが現実にはあまりされていないようなので、面倒でも演奏者が立ち合い調律師がベッティング調整をするかしないかチェックする必要があるかも知れません。

これが調整されてないと鍵盤を叩いた時に力が上手く伝わらず底なし沼?みたいな感じのタッチになる箇所が出てきます。

ピアノの調整とメンテナンス

YOU TUBEで分かり易くご説明しています(約25分)
ピアノの調律とメンテナンスについての詳しい解説

※ピアノの性能(タッチ、音色、表現力)を大切にお考えの方に

ピアノの性能で一番誤解されているところ、それは丁寧に調整されたピアノなら安価、高価に関わらず、粒の揃ったピアニシモが簡単に出せ、大きな音も力むことなく出すことができる表現力豊かなピアノになるということです。

大半のピアノに欠けている調整ですが、丁寧な調整がピアノの性能にとっていかに大切なことか資料で分かりやすく解説をしていますので、ピアノ選びの前に資料をぜひご覧ください。

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手間はかかりますが丁寧な調整でいかなるピアノであれ性能が大幅に向上することがご理解頂けます。尚、納入後のメンテナンスも同様の作業が必要です。DVD全24分

株式会社浜松ピアノ 代表取締役社長

植田 信五


評価が難しい中古ピアノ

中古ピアノは古いからダメなのではなく、ピアノ本体は古い弦楽器と同様にむしろ楽器として鳴りが良くなり新品より優れたピアノになる可能性があります。

しかし弦楽器と大きく違うのは、ピアノは内部に木とフェルト、クロスを多用した複雑なメカニズムを持ちしかも重要な消耗品が多く、適切な時期にそれらの消耗部品の交換も必要になりますが、その場合のコストも高額になります。

寿命が来た古い消耗部品を新品に交換して丁寧に調整してやれば、大概は今の新品以上に魅力的に仕上がりますが、余分なコストがかかりますので、中古ピアノの価格も新品の価格に近くなります。

さらに問題なのは、今迄の癖を取り除き一度リセットしてから再調整の必要があるのですが、コスト削減でメカニズムの再調整が省かれて調律だけで再販されることが多く、値段は安くてもタッチが重くて弾き難く表現力も音色も劣るピアノが大半なので、特に筋肉が未熟な幼いお子様には不適切と云えます。

表現力豊かなピアノで練習するとピアノが上手くなる!

そのような懸念事項が多い中古ピアノなので、消耗品の良し悪しはわからずとも、性能(タッチ・音色、表現力)は静かな環境で時間をかけて試弾する必要があります。


たとえば中古グランドを購入された方からのご相談例

お子様にはどんなピアノを選んだら良いか?


 中古ピアノは消耗部品の交換が必要なピアノも多くなっています

代表的な消耗品のハンマーの新旧の写真ですが、先が平らなのはそろそろ交換の必要があります。

  

代表的な消耗部品、ハンマーの交換

ハンマー交換の際には、同時に鍵盤の鉛調整が必要です!

弦も金属疲労を起こす消耗品なので古くなると交換の必要がありますが、同時にピンの穴も徐々に緩くなり調律が狂い易くなってくるので、その場合は弦とピンを一式交換する必要があります。

低音域の巻き線も古くなるとジン線やボン線と呼ばれる異音が出る傾向がありますので、せっかくなので大概は、高級な手巻きの巻き線に張り替えます。

ピアノ内部にはたくさんのフェルトが使われていますが、これらの経年劣化があるので、フェルト類の貼り換えと再調整の必要があります。

弊社で上記の内容でオーバーホールした1965年製のスタインウェイのセミコンサートピアノ。



中古ピアノは簡単にはわからない問題がたくさんありますので、最低でも新品以上に時間をかけて静かな場所で落ちついて試弾しないと評価が難しいと思います。

新品の場合は大きさや好みの木目やデザインを自由に選べるメリットがあり、何よりも消耗部品が新しいので安心で、最初から個々のピアノが持つ本来の音色や鳴りを楽しめるのも魅力です。

<中古ピアノのメリットとデメリット

※ピアノの性能(タッチ、音色、表現力)を大切にお考えの方に

ピアノの性能で一番誤解されているところ、それは丁寧に調整されたピアノなら安価、高価に関わらず、粒の揃ったピアニシモが簡単に出せ、大きな音も力むことなく出すことができる表現力豊かなピアノになるということです。

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植田 信五


ピアノの維持費はどのピアノも変わらない

車は新車から5年もすると、車検時の整備費用が国産車の数万円に対し、ベンツ等の外車の場合は交換の部品代を含めると数十万円になることが多いと聞きます。

しかしピアノの維持費は国産グランドピアノも、ホールのドイツ製のスタインウェイのフルコンサートピアノも基本的には変わりません。

ただ40~50年経過してオーバーホールをする場合は、メーカーの純正部品はメーカーによりかなりの高額なものもありますが、同等?の汎用品を使えればさほど高額にはなりません、しかし汎用品の部品代はさほど変わらないのですが、調律師の技術力で仕上げの性能に大きな差が出ますのでこの点は要注意です。

以上を踏まえた上でピアノの維持費を安く上げるには、部屋の湿度と温度を常時適切に保つことが出来れば(実際には難しいですが)弾かない限り1年経過しても調律も調整もほとんど狂いません。

なのでピアノの維持費を安く上げるには、部屋の温度と湿度を適切に保つことが何よりも大切と云えます、ですからホールには温度と湿度を一定の保つ楽器保管庫があります。

ほぼ理想的な温度と湿度


高級ピアノのファツィオリには付属品として標準でついてくる加湿器と除湿機

 

※ピアノの性能(タッチ、音色、表現力)を大切にお考えの方に

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