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最近のピアノのデザインは遊び心が少ない

ピアノの基本デザインは昔も今も同じなんですが、昔のピアノはどれもデザインに遊び心があり魅力的なデザインが多かったのですが、最近のピアノは合理的でシンプルなデザインの物が多いということに改めて気がつきました。


現代のスタインウェイのシンプルなデザインの脚や譜面台


 
 
素敵なデザインの譜面台に円錐の脚の1906年製プレイエル



 これもステキな1877年製のグロトリアン・スタインヴェックの譜面台



最近のピアノのデザインはシンプルで合理的

現代のピアノ作りはいかに合理的(コストダウンして)にピアノを作るか、さらに国際コンクールで優勝してブランド力を高めるかが、今の多くのピアノメーカーの方向性をそんな風に感じます。

ピアノという楽器は他の楽器と違い、内部に自然素材を使った複雑なメカニズムを持ちメンテナンスもかなり厄介な楽器ですが、これは一般にほとんど理解されていませんし、購入者の方も半数以上の方が初心者の方なので、ご自身の演奏で個性や性能の違いを知るのが難しく、ピアノの価値をブランドと価格だけで判断される方が多いように思いますが残念です。

たとえば現代の多くの譜面台は単に平らな板ですが、これは演奏者には遮音板になりますが、譜面台が透けていると演奏者にピアノの音が演奏者によりダイレクトに伝わるという利点があります。
今のピアノ作りは合理的過ぎて何か大切なものを見失っているような気がしてなりません。

アンティークピアノの魅力と問題点



現代のピアノも探せば少しは遊び心のあるデザインのピアノもあります
ただ今後の生産は赤信号が灯っています

ディアパソンのフレンチタイプ マホガニー




凝ったデザインの脚と椅子 ペトロフP118マホガニーチッペンデール仕様

 

ピアノの性能(タッチ、音色、表現力)を大切にお考えの方に

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弦楽器等、他の楽器と違うピアノならではの特殊性をご理解頂くためのもので、一旦ピアノの特殊性をご理解頂くとピアノに対する概念や対処も大きく変わり、これまで以上にピアノと良い関係が築けます。
  浜松ピアノ店代表 植田 信五  筆者プロフィール                                    

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株式会社浜松ピアノ 代表取締役社長

植田 信五


生徒がコンクール出場に際しての先生のお悩み

先生のお悩み

近々生徒がコンクールに出場しますが、会場のピアノがファツィオリのF-278だそうで、慣れないピアノでどうしたものか?というご質問をいただきました。

問題点と
対策は?

①フルコンサートピアノの演奏に慣れること

家庭用と違いフルコンサートピアノは奥行が長い分、鍵盤の奥行が長くなり、その分鍵盤のコントロールが容易になりデリケートな表現が可能になりますので、メーカーの違いよりも先ずはフルコンサートピアノでの演奏に慣れる必要があります。



②日頃からよく調整されたピアノで練習すること

大概のコンクール会場のピアノは良く調整されており鍵盤も軽くダイレクトなレスポンスになっているはずですから、日頃の練習も良く調整されたピアノで練習する必要があります。

調整不足のピアノは鍵盤も重くレスポンスも悪くなり、自然に力んだ演奏になるので、その意味でせっかくのコンクールで上手く演奏ができなくなります。
例えていうと歯の矯正をして噛み合わせ調整をすると物がサクサク噛めるのと似ています。

たとえば適切に調整されたスタインウェイの鍵盤の重さ(タッチ)はS-155~B211までは47gの重さで鍵盤が下がり、20gの重さで上がるように設計されており、セミコンとフルコンサートピアノは低音部が52g~高音部47gになっていますが、調整不足のピアノの場合、メーカーに関係なく鍵盤の重さが60g以上になっていることも珍しくありません。

メーカーの設計値以上に鍵盤が重くなる大きな要因は、鍵盤周りのムービングパーツの擦り合わせ調整の不足や汚れ、錆びでブレーキがかかった状態であったり、アクション等の調整不足でロスが大きく、本来の力で弾いてもピアノが十分に反応してくれないためです。

全ての調整の基本、鍵盤調整の解説



鍵盤の重さ(ダウン)を測っているところ


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最大市場の中国でピアノが売れなくなっています

新品はもちろん安価な中古ピアノも売れていない

中国向けに日本の中古ピアノを輸出している業者の話によると、最近は中国が極度の不景気で日本の中古ピアノも値段を下げても買わなくなっており、お陰で中古ピアノの買取広告も少なくなりました。なので大量の中古ピアノの在庫を持っている大手の業者さんは苦労されているようです。


日経新聞の記事で、ヤマハの業績悪化の記事が掲載されていましたが、中国は相当な不景気のようで、富裕層が購入する輸入高級ピアノもかなり売り上げが落ちているという話も耳に入ってきます。説によると新品ピアノの売り上げが9割ダウンで30社以上ある中国のピアノメーカーも既に半数が倒産と云いますから尋常ではありません。



全てのピアノメーカーに大きな影響

最初は他人事のように聞いていたのですが、徐々に日本への影響が出てきて日本の中古ピアノ輸出業者は大量の不良在庫となり、最大市場の中国でピアノが売れなくなるとヤマハもカワイもスタインウェイも軒並み大変なようです。

ピアノは中国に代わる大市場がない

車であれば世界の市場は大きいのですが、ピアノは普及率と文化的な影響が大きいので他の人口の多いインドやインドネシアでは普及率が低くとも文化的成熟度からピアノは多くは売れず、中国に代わる国は他にありません。


スタインウェイ社は特に大変

特に高級ピアノを大量生産(年産数千台規模)しているスタインウェイは中国が最大の輸出市場ですが、富裕層も経済の先行き不安でかつてほど高級ピアノを購入しなくなっており、ハンブルグ工場も1週間ほど操業を休んだそうですが、これだけでは到底済まないように思います。

予想されるスタインウェイ社の厳しい経営環境

中国の大手ピアノメーカー、ハイルーンのピアノ工場を視察する習近平国家主席


ヨーロッパから浜松にコンテナで入荷したペトロフピアノ



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